環境へ配慮した製品づくりに取り組み、
環境マネジメント（EMS）を推進しています。
地球環境保護への機運が世界的に高まり、抄紙用具が果たす環境負荷の低減効果とともに、用具製造のプロセスにおいても、環境対策が重視されるようになってきました。イチカワでは早くから環境マネジメントシステム「EMS」を導入して対策に取り組み、柏工場は2000年3月、岩間工場は2019年5月にISO14001認証を取得しました。電気・ガスの使用量を抑制する“省エネルギー”、排出量を削減する“省資源”、産業廃棄物を減らす“リサイクル”の3つの項目を主要テーマとし、化学薬品の使用削減なども含めて積極的に活動を展開しています。
方針
基本方針
イチカワは抄紙用具メーカーとして社会の発展に寄与すると共に、環境保全活動は経営の重要課題と位置付け、全従業員と共に企業活動を通じ、地球環境保全と改善に努力し持続可能な発展を目指す。
行動指針
- 環境関連の法律や協定等を確実に遵守し、必要に応じて自主管理基準を定め、環境汚染の予防に努める。
- 生産、製品、サービスにおける全ての企業活動において、省エネ・省資源・廃棄物の削減などに取り組み、推進する。
- 製品の開発、設計段階において、素材の選定や製造時、また、使用時の環境負荷に関する事前評価を行い、技術的・経済的に可能な範囲で環境保全に適合する製品を提供する。
- これらの環境負荷低減に向けた取り組みを着実に実行するために、環境目的・目標を設定し、継続的に維持・改善する。
- 環境教育を通じて方針を全従業員に周知し、環境に関する意識の高揚を図り、全社的な環境保全活動を推進する。また、子会社に対しても環境保全推進のための理解と協力を図る。
体制
「環境・省エネ対策連絡会議」を設けて、全体的に改善活動を推進しています。
※「茨城エコ事業所登録制度」は、茨城県が定めた「環境に配慮した取組項目」に取り組み、県の審査を経て登録される制度です。
イチカワは「紙」の製造に不可欠なプレスパートの総合ソリューションカンパニーとして、環境に配慮した製品造りと、社会貢献への活動を積極的に展開しております。
省エネルギー・地球温暖化防止・環境対策
イチカワではCO2削減・省エネルギー対策として以下の取り組みを推進しています。
再生可能エネルギーへの転換
購入電力の全量再生可能エネルギーへの切り替え（柏工場・岩間工場）
2050年カーボンニュートラル実現に向けた計画の見直しにより、2030年までに2013年度比46%のCO2排出量を削減する目標へと修正を行いました。それに伴い、各事業所での購入電力を実質的な再生可能エネルギーへ100％転換しており、本社、柏工場、開発研究所では2021年10月から、岩間工場は2022年4月から、非化石証書（トラッキング付）を適用した再生可能エネルギー利用を実現しています。
自家消費型太陽光発電設備の導入（柏工場・岩間工場）
岩間工場：200kw太陽光発電設備
柏工場：500kw太陽光発電設備
ガスコージェネレーションシステム（CGS）の導入（柏工場）
柏工場：ガスコージェネレーションシステム
柏工場では、CO₂削減を目的に2006年度より稼働し、2020年に高効率システムへの更新と排熱利用の拡大を実施することにより、総合効率（発電効率と排熱回収率）を15%向上。CO₂の大幅削減と使用電力量の70%を賄っております。
天然ガス（都市ガス）の採用拡大
使用燃料（スコープ1）の天然ガスへの転換。（柏工場・岩間工場）
生産設備における使用燃料は、CO2発生量の少ない天然ガスへ100%転換が完了しております。
ガス空調設備（GHP）の導入。（本社・柏工場・岩間工場）
「電気需要の平準化」に対する措置として、ガス空調設備を各事業所で導入しております。
高効率機器への転換（本社・柏工場・岩間工場）
- 低消費電力のLED照明への転換を推進しており、ほぼ全ての事業所で転換を完了しています。
- 省エネ効果の高い、高効率空調機への更新を推進しております。
- 生産設備のモーターや電装品には、省エネ効果の高い高効率品の新規採用を積極的に進めております。
生産効率の改善
- 生産性向上による省力化を進めております。
- 生産設備の高効率化更新を中長期設備計画を策定して実施しております。
CO₂排出量の推移
総エネルギー原単位の推移
水の使用量の削減（柏工場・岩間工場）
オンマシン洗浄装置への転換（柏工場）、工程排水リサイクル装置の導入（岩間工場）などにより、水の使用量の削減を積極的に展開しております。特に岩間工場では、生産工程で排出される排水の95%を循環再利用しています。
化学薬品使用量の削減（柏工場・岩間工場）
化学薬品（PRTR対象物質）使用量の削減・廃止に向けた活動を進めております。